診療報酬の改定は、内閣による予算額・改定率の決定から始まる。これは12月に審議が行われ、さらに同じ月に社会保障審議会による診療報酬の改定の基本方針が決定されるのだ。そして最終的には中央社会保険医療審議会がこれまでの審議の内容を踏まえ、どのように分配するのかを審議・決定して厚生労働省に答申するというのが一連の流れとなっている。これによって2018年には診療報酬の改定が行われており、さらに2020年も診療報酬の改定が行われる可能性があるということで注目されているようだ。ただ診療報酬改定前には様々な情報が錯綜する傾向がみられるため、正しい情報を入手していかなければいけない。
そんな診療報酬の改定が行われることで影響を受けるものはたくさんあるが、看護師の働き方にも大きな影響を与える。例えば2018年の診療報酬改定により、急性期や慢性期などの病棟での看護師の需要が変化した。特に急性期の一般病棟の診療報酬が大きな変化を遂げた結果、これまでメジャーな転職先・就職先として知られていた急性期病棟での看護師の需要が減ってしまったのである。しかも病棟の病床数も減少傾向となったので、転職を検討している看護師にとっては競争率が高くなってしまったといえる。
そのような状況に対して需要が増えて注目を集めるようになったのが、訪問看護だ。病院での入院期間を短縮するように診療報酬が改訂され、それに代わって診療報酬が高くなったり需要が増えたりしたのである。このように診療報酬の改定は看護師の需要や働き方を大きく変えるきっかけにもなるため、今後の改定は大きな注目を集めている。
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